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TKC全国会

若杉税務会計事務所はTKC全国会会員です。

オフィスコトウ

実例紹介

良い税理士にめぐり会えるかどうかは会社の成長を左右します。

株式会社オフィスコトウ

2006年設立。現在、年間成長率120%を挙げる株式会社オフィスコトウ。
その社長が語る"会社と税理士がともに目的を目指す意味"

起業時

若杉「起業した当初なのか、それとも違う税理士さんから僕に交代したのかは置いておいて、僕がその会社に関与させていただいた最初の段階でまず聞くことは、「会社をどうしたいか?」という目的や夢、ヴィジョンについてです。会社を大きくして上場を目指すのか、中小企業として永続的な健全経営を目指すのか。そのつど、社長のヴィジョンに沿うようなサポートをすることが重要ですからね。」

コトウ「私の場合、一度、起業したものの失敗し、現在の会社は2回目の起業にあたります。前回の失敗を活かし、財務面を社長が理解できている、安定した会社というヴィジョンを掲げていました。設立から半年経ったころ、若杉先生を顧問税理士として迎え入れたのですが、そのときにお伝えしたことがそれです。必ずしも会社を大きくしたい、というわけではありませんでした。」

若杉「ヴィジョンというのは、極端な話、「憧れのベンツに乗りたい」でも、私は構わないと思うんです。目標の大小は人ぞれぞれですから問いません。ただし、「脱税をしたい!」などの目的は手助けしません(笑)。そこにどうやって到達するか、そしてそのためにはどんな経営計画を描いていけばいいのか。初期の段階では、意思確認とそれに伴う経営計画を話し合うことを大切にしています。」

コトウ「自分の会社、しかも船出したばかりともなると、顧問税理士を誰にするか迷いました(笑)。長いお付き合いになりますから、慎重にならざるをえない。ただ、若杉先生は、自分本位でモノを決めたりしませんし、ダメなときはダメと言ってくれる。私が、「こうしたい!」と思ったことに対しても、適正な判断でなければ、ノーの意思表示をしてくれます。そういうパーソナリティーが、「この人になら会社の税理を任せることができる」という決め手になりました。」

若杉「コトウ社長の夢は、Webサイト制作を通じて関わる人と喜びを共有することですから、そこに向かっていかに二人三脚できるか。僕としては、コトウ社長の理念を実現するために税理士として可能な限りのサポートを行う。そのために何をするべきか。税理士が最初にすることはそれを考えることだと思うんですよね。」

黎明期

若杉「社長のヴィジョンを理解した次は、実際に財務面に関しての支援が始まります。コトウさんのケースで言えば、最初に取り込んでいただいたのは"自計化"でした。」

コトウ「領収書のファイリングの仕方や、どのレシートをとっておけばいいのか、といった初歩的なことはもちろん、会計ソストの入力方法、書類は何が必要なのか...恥ずかしながらそれすらも分からなかった(笑)。記帳指導、(領収書などの)ファイリング・証憑書類の整理方法などを指導していただきました。」

若杉「"書ける""見通せる""読める""使える""話せる"のベースとなる部分のサポートですね。特に大前提となる"書ける(=自計化)"スキルに関しては、念入りにお話させていただきました。意思決定に有用な資料・情報が出なかったとしても、1年に1度、絶対に行わなければならないのが年次決算です。そのためにも数字をまとめる能力はあるほうがいいに決まっている。」

コトウ「決算の計算をまとめて行うと大変になるとアドバイスをいただいたので、月次で計算していくようにしました。そもそも決算にどんな書類が必要なのかも分からなかった(笑)。なんとなくはわかるのですが、実際にどうすればいいのか分からない。会社としての経費も、どこからどこからが必要なレシートとして保管しておくべきなのかも迷ってしまう。」

若杉「最初はみんな一緒です。ですが、最初が肝心なんです。財務処理能力の下地ができあがることで、いろいろな数字が分かるようになっていきますからね。一定の数字を自分で算出することができると、巡回監査ができ、業績検討ができ、助言ができ、それを基にして計画が策定できる。そして、業績をよくする話し合いができるわけです。」

コトウ「知識的なこと、法律的なことを教えてくれるだけでなく、実際に数字を書くこと、管理することを教えていただいたのは、今も本当に役に立っています。自分で数字が理解できるようになると、会社を経営していくうえでどのような影響が出るのか徐々に分かってきて、より「会社を経営しているんだ」という自覚が芽生えましたからね。」

成長期

若杉「会社が順調に成長していると、今までとは違う税務的なサポートが増えていきます。それまでは自計化に伴う支援や指導が多かったものが、この段階になると他の部分での助言や提言が多くなっていきます。」

コトウ「社員採用や昇給、事務所移転、保険料など、お金が発生するような財務的案件などは最たる例でした。会社の台所事情を知っている税理士さんには、何かと相談しやすいんですよ(笑)。」

若杉「募集する人は経験者なのか非経験者なのか、どれくらいの給料を支払うつもりなのか、育てる期間のメドはどれくらいなのか、などなど採用に関する案件だけでも、さまざまな数字的な要素が関わってきます。これらを社長が把握して、計画を作り上げる。そこに私が税理士としてアドバイスやサポートを行う。人を雇うなどのケースは先行投資ですから、キチンとした財務的能力がないといけません。」

コトウ「非経験者を雇うとして、その人が戦力になるまでの育成期間は支出が圧倒的に増える。その場合は、何ヶ月くらい猶予があるのか。経験則として他の社長さんに相談することもできますが、自分の会社の弱みを露呈することになりかねない。かといって、赤の他人、しかも商売やってない人ともなると話が通じない。税理士さんが信頼できる人かどうか、また親身になって考えてくれるか否かは、会社が成長するにしたがって痛感していきましたね。」

若杉「新卒採用を始めたときや、事務所を移転したときなど、いろいろ話し合いましたよね。あの頃に比べると、今はずいぶん社員さんの数も増えて...懐かしいですね(笑)。」

安定期

若杉「会社が大きくなっていくと今までにない問題が噴出してきます。そのような状況を未然に防ぐために、税理士と社労士と弁護士などで顧問会などを定期開催し、「現在の状況をいかに改善していくか」「支障になりつつある問題点をいかにクリアにしていくか」「生産性を良くするためにどんな管理が必要か」などについて各顧問が持ち合い、皆で話し合います。」

コトウ「まだまだ私の会社は安定期とは言えないですし、大きいというほど社員さんも抱えていませんので恐縮しきりですが、ワンストップサービスは心がけています。」

若杉「会社が安定し大きくなっていくと、より多角的かつ総合的に見て、財務面をサポートしていく段階に入る。それを経営者含めて考えなければなりません。」

コトウ「今後、人が増えていけばそれだけルールも増えるでしょうし、新しい問題も出てくると思うと若干不安な部分もありますね。その部分については、"これから"の問題として、若杉先生に伺っておきたかったことでもあるんです。」

若杉「最初の頃と違って、この段階では社長も立派に数字を把握できていますから、財務面で新しいことをする必要はないでしょう。ただ、人が増えれば職場環境や人間環境にともなった労働効率などの問題も出てきます。そういう部分は、まさに社長と顧問会が一枚岩で解決していく。僕が現在担当している最も大きい企業さんは、年間数十億の売上を出し、50人ほどの社員さんを抱えています。ですが、税理士として行うことのベースは基本的に変わりません。」

コトウ「そうなんですか?!」

若杉「単価が大きい、支店があるので足を運ぶ拠点が増える、数字を一まとめにする、などそういった違いはありますが、まったく新しいことをするわけでないんですよ。当たり前のことを当たり前にする、というのは変わりません。」

コトウ「人数が30人を超えてくると、社長一人で全体を見渡すのは限界があるとよく言われています。私は会社を大きくすることがすべてではないけど、今後の事業展開によっては、人数が大幅に増えることも可能性として考えておかないと。」

若杉「そうなったときは、それこそ予防医学ではないですが、早い段階から30人を越える規模の組織体としての数字を仮定として作り上げてみることです。そして、その数字に対して僕が変わらずサポートをする。同じでしょ!?(笑)」

コトウ「たしかに(笑)」

若杉「ただし、上場するであるとか、国際展開するなどのイノベーションを考えているのであれば、僕の手に負える範疇を超えてくることある。その場合は、他の方を紹介しますので・・・」

コトウ「大丈夫です! そこまではまだ考えられませんから(笑)」

将来の展望

若杉「今後は、オフィスコトウがどこまで伸びるかを見届けるという楽しみとともに、その成長をフォローし、可能な限り何らかの形で関われれば嬉しいですね。」

コトウ「私の会社は2年くらいで潰れていたかもしれません。ですが、若杉先生のような税理士さんと会社の重要な局面で何度もディスカッションし、アドバイスをいただいたからこそ今があります。そういったサポートがあったからこそ、自分の中で舵取りをする際に、冷静な部分を保ちつつ、思い切った行動を取れたことも多々ありました。これからもご支援のほど、よろしくお願いいたします。」

若杉「会社経営にゴールはないと思っています。社長という存在は、本当に孤独だと思います。長距離を走り続ける孤独なランナーである社長を、僕は伴走者として財務面でサポートし続けていきたい。ときに社長というのは突拍子もないアイデアを思いつくこともあります。ですが、目指す先は社長にしか分からないものもある。我々はその都度、その考えに対し、税理士として精査し、支援し、アドバイスする。
資料や字面だけではわからないことが多いため、直にコミュニケーションを取ることは本当に大切なことなんです。税理的な部分だけでなく、人としてあらゆることに対しての勉強していかなければならない。頑張る社長でいつづけてくれると、僕らも頑張ることができるんですね。そうやってともに次のステップに進めれば本望です。」